校長挨拶

 本校は昭和53年4月に開校し、今年で創立42年目を迎えた普通科とスポーツコースを設置する男女共学校です。スポーツを生かし、校訓「礼儀・誠実・協力」を軸に、3年間で社会に出て立派にやっていける人材を育成することを使命としています。

 
本校の自慢はなんといっても元気な生徒にあります。「元気No.1スクール飯南」を合言葉に、明るく大きな声で交わされるあいさつは、学校に活気を生んでいます。また、部活動では、関東大会や全国大会の出場を果たすなどの成果を上げています。練習の合間には校舎内外を自主的に清掃するなど、心の成長にも気を配っています。

 学習面では基礎学力の定着と向上をめざします。そのため、1年次は1クラス30人程度の少人数学級編制を行います。2年次のスポーツコースでは国語・数学・英語の小人数展開授業、3年次普通科では、興味関心や進路希望に応じた科目選択制など、丁寧で温かい指導を行っています。
 進路指導では、大学・短大・専門学校への進学、企業や公務への就職など一人一人の希望に合った進路を実現しています。特に就職指導には定評があり、ガイダンスや面接指導をきめ細かく行い、卒業後は多くの生徒が地元の経済や産業を支える人材として巣立っていきます。
 スポーツコースでは、学校設定科目「スポーツ文化」の設置や駿河台大学との連携授業などのほか、幼児体育指導資格の取得や独自の進路ガイダンスを行うなどして、スポーツを生かした進路選択ができるようにしています。

 生活指導面では、校訓の「礼儀・誠実・協力」を軸に思いやりや感謝の心を育む指導を学校全体で行うことで、安心・安全な学習環境を実現しています。

 まずは本校においでいただき、授業の様子、生徒の様子をご覧になってください。きっと、生徒の元気なあいさつと明るい笑顔に出会うことでしょう。気も心も若い先生が多く、熱のこもった指導にご納得いただけるものと確信しています。
 
 本校のすぐ北を入間川が流れ、南にはなだらかな加治丘陵が横たわり、四季の移ろいが間近に感じられるすばらしい環境の中にあります。教職員一丸となって地域の信頼にこたえる学校づくりを進めてまいります。よろしくお願い申し上げます。

   

平成31年4月  埼玉県立飯能南高等学校長  内 田 正 俊

日誌

◆校長日誌◆

「学びを成功させる秘訣」(3学期始業式でのあいさつ)

 新年おめでとうございます。年頭にあたり「学びを成功させる秘訣」という話をします。「なぜ学校に来なくてはならないの?」「こんな勉強に何の意味があるの?」と思ったことのある人は?(手が上がる)

 このように、人間は自分のしていることの意味を気にする動物なのです。

 生まれた赤ちゃんの学びのはじめは「ことば」だと思います。みなさんがことばを覚えたときのことを思い出してください。

 「なぜことばを学ばなくてはいけないのか」「話したり書いたりできるとなにが得なのか」と思ってことばを身につけた人はいますか?「ことばの能力を身につけると就職のとき面接で敬語がきちんと使えて有利だろう」と考えてことばを身につけた人はいますか?いないはずです。
 「一を聞いて十を知る」ということばを知っていると思いますが、「教えられていないことも洞察できる」ということです。

 2学期の終業式に講談の先生の言葉を紹介しました。講談をはじめ伝統芸能の世界では、弟子は、師匠からまず部屋の掃除や子供の世話をさせられるといいます。これ、部活の新入部員と同じじゃないかと気づいた人は、鋭い。新入部員は、球拾い、グランド整備のほか、同じようなつまらない練習ばかりさせられる。なぜ、うまくなるのと関係ない(意味のない)ことをさせるのか、と考え、師匠に「こんなことをするために入門したのではない。講談を教えてください。」と言おうものならすぐ破門です。

 師匠を怒らせないよう我慢するしかありませんが、無意味なことを続けるのは自分もつらい。人間は自分のすることの意味を気にする動物だから、無意味なことを繰り返させられている自分が許せなくなります。することの意味を見つけようとしていると、ふと立ち止まって「実はこういう意味があったのかも」と思える瞬間がくることがあります。すると急に、すべてが学びになります。つまり「学びスイッチ」が入った状態です。「一を聞いて十を知る」に近づいた瞬間です。

 毎日の掃除にはこんな意味があったのか、と自分なりに気づいた弟子は、師匠が何も教えなくても力をつけていきます。掃除やグランド整備だけでなく、いろいろなことの考え方は同じじゃないか。これが「一を聞いて十を知る」状態です。教わっていないことを洞察できる状態です。こうなれば山田のかかし、落ちている石ころ、壁のひび割れからも学びをつかむことができる。

 こう考えてくると「こういう努力をした。その努力と引き換えにどんないいことがあるか」を尋ねないことが学びの秘訣といえます。学びには、学んだあとになって、はじめて学んだことの意味やどれほど役に立つかを語れるようになるという構造があります。社会人になると「学校時代は楽しかった」と言ったり、つらかったはずの下積み時代の思い出が美化されたりするのも、そのときの学びの意味を自分なりにつかんだからだと思います。学ぶことで、この世に存在することも知らなかったことを初めて「知り」、学んだあとに初めて身体(脳)に刻まれるという特質を持ちます。「この勉強に何の意味があるのか」「この練習に何の意味があるのか」を考えないことが学びを成功させる秘訣なのです。
 きょうは、年頭にあたり「学びを成功させる秘訣」の話をしました。いいことばかりではないかもしれませんが、昨年以上に充実した一年にするよう一緒に頑張りましょう。2020年が素晴らしい年になるよう期待しています。

「竹のようにしなやかに」(2学期終業式でのあいさつ)

 先日、壮行会をして送り出したホッケー部の全国選抜大会ですが、1回戦、2回戦と順調に勝ち進み、きのう行われた準々決勝では、夏の高校総体でも対戦した島根県の横田高校に5対1で惜しくも負けてしまいましたが、ベスト8に入りました。彼らの活躍に拍手を送りたいと思います。さて、きょうは2学期のしめくくりにあたりひとつ言葉を紹介します。そのあと、飯南の高校統合について報告します。

 先日の芸術鑑賞会で、人間国宝の講談師、一龍斎貞水(いちりゅうさい ていすい)師に出演していただきました。飯南のみなさんにといただいた色紙を校長室前の廊下に飾っていますが、ご覧になりましたか?
 色紙には、墨で竹の絵が描かれており「倒されし竹は何時しか起き上がり 倒せし雪の跡形もなし」とあります。
 雪が積もると、竹は雪の重みで頭を押さえつけられたように曲げられてしまう。けれどもいつの間にか、竹を倒した雪のほうは、とけてしまったのか、竹が起き上がった反動で落ちてしまったのか、影も形もなくなっている。
 押さえつけられて苦しいことがあったとしても、少しの間がまんしていれば、苦しいことや困難のほうが跡形もなく消えてしまう、というのです。竹は、枝の先のほうの細いところでも簡単には折れません。竹のようなしなやかさを持ちたいものです。

 つぎに、飯南の統合について報告します。
 6月に埼玉県教育委員会から、「魅力ある県立高校づくり方策案」が発表されました。具体的には、本校を飯能高校と統合する計画で、4年後の令和5年4月に新しい高校を飯能高校の場所に設置し、来年4月に入学する第43期生が飯南最後の学年になる、というところまでお話ししました。
 その後、飯能市と飯能市議会が県教委に申し入れを行い、協議会を置き、8月から11月にかけて話し合いが行われました。生徒昇降口の掲示板に、委員からどんな意見が出たかを掲示してありますので、後ほどご覧ください。
 さて、12月17日に保護者あての文書を配布しましたが、具体的には、こんな方向になります。

1 令和5年度に新しい学校が現在の飯高の場所に置かれます。
2 飯南は令和4年度まで今年と同様に募集を継続します。飯南に入学した生徒の授業などは、令和6年度、つまり令和7年3月まで、現在の飯南の場所で授業などを行います。

 令和3年4月に飯南に入学した生徒は、令和5年度に3年生になりますが、そのとき、新校の生徒に切り替わり、新しい学校を卒業することになります。新校の名前などはこれから決まりますが、令和7年3月までは、今の飯南の場所が新校の一部になって、実質的に卒業まで変わらないという計画です。

 協議会では、飯南の生徒がいかに素晴らしいかという意見が多かったです。生徒、保護者の皆さん、1万人を超える卒業生、そして教職員の地道な取り組みを評価してくださる人が多いことが改めてよくわかりました。学習・行事・部活動など、今まで通りで変更ありません。後輩などで不安に思っている人が身近にいたら、心配ないと伝えてほしいと思います。

 きょうは、2学期のしめくくりにあたり、一龍斎貞水師のことばを紹介して「竹のようにしなやかに」そして飯南の統合について話をしました。皆さんにとって、来年2020年が今年以上に素晴らしい年になるよう期待しています。

【飯南校長日誌】ホッケー部が全国選抜大会に出場しました

 ホッケー部の「第51回全国高等学校選抜ホッケー大会」の応援に行ってきました。全国選抜大会は令和元年12月21日から25日にかけて岐阜県で行われています。この日1回戦は岐阜県立岐阜総合学園高等学校ホッケー場を会場に行われ、岩手県の沼宮内(ぬまくない)高等学校に2-1で勝つことができました。保護者の方々の熱のこもった応援もあって選手は力を得たと思います。

 

  

「祝 全国選抜大会出場・健闘を期待」(ホッケー部壮行会あいさつ)

 ホッケー部のみなさん、「第51回全国高等学校選抜ホッケー大会」への出場、おめでとうございます。
 全国選抜大会は令和元年12月21日から25日にかけて、岐阜県各務原(かかみがはら)市・川崎重工ホッケースタジアムなどで開催されます。この大会への出場権をかけて、11月9日(土)~10日(日)の両日、関東高等学校選抜ホッケー大会が行われました。関東からの全国大会出場枠は男子が4校、女子が2校で、全国の強豪チーム男女それぞれ24校の戦いになります。男子の出場枠が多いのは前回大会で優勝校が関東から出ているからだそうで、関東大会のレベルの高さがわかります。飯能南は東京の慶應高校に3-0で勝ち、4校の一角を占め全国選抜への出場権を手にすることができました。ちなみに女子は飯能高校が出場します。
 その成果を支えた、みなさんの日ごろの努力の積み重ねに敬意を表します。それ以外の部も日ごろから頑張っていて、お互いに頑張っている姿を見ていることが力になってこその全国選抜で、ホッケー部だけでなくここにいるみんなの成果なのだと思います。
 これまで支え、励まし合ってきた仲間を信じ、思い一つに全国選抜に向けて高いパフォーマンスをめざして練習を積み重ねてください。保護者の方々はじめ飯能市民も含めて飯南関係者みんなが期待しています。全校のみなさんも応援をお願いします。ホッケー部の健闘を期待しています。

「学生としての決意を新たに」(大学短大進学者ガイダンスでのあいさつ)

 まずは、みなさんの夢、将来の希望に一歩近づいたことを喜びたいと思います。大学や短大での学び、競技を続けるなどイメージがふくらんでいるのではないかと思います。いっぽう、2月3月まで受験勉強を続けている人も多いです。なかには捲土重来(けんどじゅうらい)を期して浪人を選び、厳しい環境のなかで勉強している人もいます。一般入試の場合、受験生は入学の直前までプレッシャーを感じながら受験勉強を続けてきています。一般的には一般入試で入学した学生のほうが学力があります。年齢や経歴もさまざまな受験生と学生として同じスタートラインに立つためにも、みなさんには、入学までに、いろいろな意味で力をつけてほしいと思います。このあと、これからの生活や心構えについては進路の先生からお話がありますが、よく聞いて、学生としての決意を新たにしてください。