日誌

1学期終業式(校内放送)でこんな話をしました(令和2年7月31日)

 おはようございます。校長の内田正俊です。
 コロナの影響が大きい1学期でしたが、まずは終業式にたどりつきました。例年だと1学期の部活動の華々しい結果を皆さんと一緒に祝うのですが、今年は学校総体はじめ大会、コンクールなどが中止になって気持ちの整理がつかないでいる人も多いと思います。県立高校の生徒が感染したという話も聞こえてくるようになりました。夏休みは開放的になりやすいですが、ブレーキのきいた行動をお願いします。
 きょうは、ものをどう見るかについてお話しします。
 古く中国では、人間の体、生き物、草花、石や月や星まで、木、火、土、金属、水がこの世界のすべての物質を形作る元素だと考えました。これを五行説というのですが、年を表す「干支(えと)」やカレンダーの曜日のもとにもなっています。野球部員の目標「甲子園」の「甲子(こうし・きのえね)」にも関係があります。くわしいことは校長室を訪ねていただければ、お話しします。
 元素の周期表を知っていると思います。すべての物質が118種類の元素によってできているということですが、陽子や中性子をさらにつきつめると世界のおおもとはいくつかの「何か」になるかもしれません。
 空に浮かぶ虹は「なないろ」だといいますが、実際には色の境目はあいまいです。アメリカなどでは六色ととらえると聞きます。古く沖縄では三色と見たそうですし、七つの色と見るのは音楽の音階(ドレミファソラシ)とも関係があるともいいます。虹の色は、科学の問題ではなく、文化の問題でして、ある枠組みで色の境目を区切って「なに色」と見るかということなのです。
 先日SNSについて勉強してもらいました。ネットでは自分の見たいものだけを選んで見る特性があります。学校の授業であれば好きでないことにもかかわることになりますが、栄養と同じでこれがバランスになっています。人間は、自分自身では「自分が何者なのか」わかることはできません。気の合わない人を含めた他人とふれ合い、他人を見ることによって自分の長所や短所をつかみ、自分が何者なのかをわかることができるのです。ネットでは見たいもの以外はクリックしないし、検索もしませんよね。サイトのむこう側にいる人も同じ状況ですから、発信すると自分と似た意見が返ってきやすくなります。ネットでは発信した意見に「反対される」ことはそもそも起こりにくいのです。たとえ世の中から大きくずれていたとしても「自分たちが正しい」「大多数の意見」に見えてしまう。そう思い込みがちになります。
 きょうはものをどう見るかというお話をしました。コロナの影響は続きますが、それによってこれまでの日常が幸せな偶然の積み重ねだったことに気づいた、今まで見えなかったものがいろいろと見えるようになったのも事実です。8月25日、元気な姿で顔を会わせることにしましょう。

 最後に、学校総体と高校野球について補足しておきます。夏休みから9月にかけて、中止となった高校総体県予選の代替として県の学校総合体育大会夏季大会18競技と高校野球大会が行われます。コロナの感染を防ぐ趣旨から全競技無観客で行われることになりました。この無観客というのは一般の観客はもちろんですが、選手登録された生徒を除き出場校の生徒、選手の保護者や家族、引率以外の先生方も含めてということです。現地で思いっきり応援したいですが、この点を理解して保護者の方にもお伝えください。